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カレーの匂いと、ときめき

by おしゃき

時々無性に、カレーを食べたくなる時がある。

大好物がカレーというわけでも、お母さんの作るカレーがむちゃくちゃ美味しかったとか、そういうわけじゃない。(もちろんカレーは嫌いじゃないし、お母さんのカレーだって普通に美味しかったはず)そういえば大学生時代、バイト先の店長が絶対この日は忙しい!という日にまかない用に先に仕込んでいてくれた牛すじカレーは本当に美味しかったなぁ...

母のいない日

子どもの頃、夜お母さんの用事がある日は必ずと言っていいほど、カレーだった。小学生の頃なんて、満足に料理もできない。炊飯器からご飯をよそって、少し温めたルーをかけるだけだからきっと私のことを考えたお母さんが毎回カレーを用意してくれていたんだと思う。シチューでもハヤシライスでもなく、カレー。

あまりにもお母さんのいない日=カレーというのが定着しすぎてカレーの匂いを嗅ぐだけで「あれ、今日はお母さん夜いないのかな」と思っていたりした。なんとなく、すっごく寂しい香りな気がする。(実際カレーの香辛料の匂いは、完全に空腹を刺激する匂いだけれども)

でも、すっごい美味しい香り。

大きくなってからは、少しだけ自分で手を加えて美味しくできるように数種類のおかずを用意してくれたり、揚げ物だって登場した。それと同時に、扉を開く前に匂いで今晩の献立がわかることはなくなった。

お母さんのカレー

寂しいのに美味しい、それがお母さんのカレーの思い出だ。いつもよりテレビの音量をあげて、ちょっとの抵抗でリビングのテーブルで食べた。(普段はダイニングテーブルを使っている)いつもは2人だったり3人の笑い声が響いているのに、誰も笑っていなくて。面白いバラエティを見ているのに笑えなくて。そんなさみしい思いをしてるのに、お母さんのカレーが美味しくて、心が温かくなって、そんな思い出だ。


もしかするとカレーは、寂しい時も何か美味しいものを食べたら多少忘れるもんだよというお母さんの教えかもしれない。

だから私は、元気のないときは特にカレーが食べたくなる。

1日目のカレー、2日目のカレー

カレーは一晩寝かせた方が美味しいという。実際そうなんだと思う。食材に味が染み込むとか、味に深みが出るとかきっとそういう理由で言われているはず。(ググって見たら、旨味成分や甘みが溶け出してコクが出たり、奥深い香りと風味になるらしいです)
結局2日目のカレーの方が、美味しいってこと。
けれども、私は1日目のカレーだから寂しい思いをしても美味しく感じることができたと思う。

夜出かけたり、仕事があったり、間違いなく忙しいはずなのに私のために作ってくれたカレーだたから“幸せ”
他の誰かが食べたものが余ったからではなく私に食べさせるため作ってくれたから“幸せ”

1日目って特別なんだって話、ちゃんちゃん!笑

ちなみに今晩は自分で自分のためだけに作ったカレー。
それでも美味しいぞ!涙

2017.4.20 記


おしゃき
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